みらいの丘
整形外科クリニック
050-8886-1700
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茨城県つくばみらい市南太田500-1
骨粗鬆症について
骨粗鬆症とは
骨粗鬆症は年齢と共に骨がもろくなってしまい、少し転んでしまっただけでも簡単に骨折しやすい状態にある全身的な骨疾患です。
人種・性/遺伝/運動量/カルシウムの摂取/ホルモン等の様々な要因によって、20歳代までに獲得する最大骨量が少ないことや、成人後の骨形成と骨吸収のバランスが崩れることによって骨量が減少する事が原因といわれています。
骨粗鬆症の患者数は約1,280万人(男性約300万人、女性約980万人)、年間発生数は約97万人(男性16万人、女性81万人)と推計されており、特に女性に多い疾患です。
自覚症状がないことや、特に女性に多い疾患のため、40歳以上の閉経後女性では一度骨密度の測定や、
血液検査の行うことを推奨します。
※次のような方は特に注意が必要です。
・60歳以上の方
・背中や腰が曲がったり身長が4㎝以上縮んだ方
・糖尿病など他に疾患がありお薬を服用している方
・ご家族に骨粗鬆症と診断された人がいる方
など
骨粗鬆症の診断と検査
骨粗鬆症の診断には、身長・体重測定、骨量・骨密度の検査、X線検査、血液・尿検査等が行われます。
・身長と体重
体重が軽い方は骨密度が低い傾向にあり、身長が低下した方は椎体骨折が多くなったことの指標となり、骨粗鬆症の身体所見としてはとても重要です。
・DEXA法
当院では骨量・骨密度検査において、骨密度測定装置(DEXA)
を用いて測定しております。
2種類の異なるエネルギーのX線を前腕に照射し、定期的に骨密度の測定
を行うことで、骨量の変化に合わせながら、最善の治療を選択していきます。
・血液・尿検査
骨の代謝(骨形成や骨吸収)関連する物質を血液や尿中で測定(骨代謝マーカー)することで、骨密度の値に関わらず患者様にあった治療薬の選択や、治療効果判定を行うことができます。
骨粗鬆症の予防と治療
骨粗鬆症の治療する目的としては、骨密度の低下を防ぎ、転倒等による骨折を防ぐことです。
治療方法は主に薬物療法となっていますが、骨粗鬆症は日々の運動や食事も発症に大きく関わっているので、運動療法や食事療法も一緒に行う事で、骨密度を維持し、高めていくことが大切となっています。
・薬物療法
薬剤治療は骨粗鬆症の主な治療法となります。
現在治療薬として以下の治療薬を使用しております。血液検査や尿検査から得た骨代謝マーカーの結果から、適切な治療薬を当院の医師が判断し処方致します。
〇カルシウムの代謝調整
✔カルシウム製剤
✔活性性ビタミンD₂製剤
〇骨吸収抑制剤
✔女性ホルモン剤
✔ビスホスホネート
✔デノスマブ
〇骨形成促進薬
✔テリパラチド
✔ロモソズマブ
✔アバラパラチド
・運動療法
運動療法は骨量の増加や転倒予防に対して効果的な治療法のひとつです。
運動を行うことで骨折のしやすい部位の骨密度増加や体幹・下肢筋力の増強、バランス能力の向上により転倒リスクが軽減し骨折を予防することが可能となります。
運動はウォーキングや太極拳などが推奨されていますがそれ以外の運動も少し疲れる程度の運動強度で行うように心がけましょう。
・食事療法
骨粗鬆症の治療や予防には普段の食生活を見直す食事療法も並進して行われるのが一般的となっております。過度の肥満は生活習慣病等の疾患増加や骨折頻度を高める原因となりますが、標準体重を下回る女性は骨粗鬆症になりやすいといわれています。
適正体重や骨を強くしたりするためにはバランスの良い食事が大切となります。
特にカルシウムやビタミンD、ビタミンK、タンパク質が大切となります。
〇カルシウム…骨の形成に必要
✔牛乳・乳製品、小魚、大豆
〇ビタミンD…カルシウムの吸収を助ける
✔魚類、きのこ類
〇ビタミンK…カルシウムを骨に定着させる
✔納豆
〇タンパク質…骨の形成に必要
✔肉、魚、卵、豆、牛乳